1.24.2011

90分のアメリカ訪問

今日は永住権の申請の為、米国大使館を訪問した。2人揃ってのスーツ姿は初めてだろうか。書類作成を依頼している弁護事務所を訪れ、内容の最終確認と今後の流れについて説明を受け、赤坂へ向かう。既にトイレを3軒もハシゴ。14:15に大使館へ到着し、日本の空港以上に厳しい所持品検査を受けた上で入館。本日の目的は書類の提出と簡単な質問等と聞いていたが、「番号で呼ぶのでその辺の椅子で書類の準備でもしていてください」と言われても当然ながら落ち着かず。言われたとおりに書類を整理しているとすぐに「047」と呼ばれ、慌ててブースへ。

今回の申請とは、アメリカ国籍を持つサエと結婚した事で得られる、いわゆるグリーンカードの申請。ただし、これはよく間違われるのだが、結婚することで取得するのは永住権ではなく、永住権を申請できる権利のみ。実際に取得するためには、それに値することを証明しなくてはならない(これはまた別の機会に)。グリーンカードと言えば、思い浮かぶのが1990年に製作された同タイトルの映画。偽装結婚を装ったブロンティとジョージが、別々の部屋に連れて行かれ面接官から厳しい尋問を受けるシーンが気になり、数ヶ月前に2人で借りて観たのだが...

書類を提出するのは、カウンターのアクリルガラス越しに大使館事務員とやり取りをする、銀行窓口のようなところ。書類をガラスの下から差し込み、簡単な質問を受けた上でもう一度呼ぶから待つように言われ、再度着席。番号を呼ばれた際に飛び出た心臓を拾って口へ放り込み、ようやく感覚が戻ったところで待合室を見わたすと、我々以外もカップルで来ている申請者ばかり。みていると事務員の前で書類を捜したり、同じことを何度も説明したりと、どうやら我々は用意周到な部類に入ることを確認して少し安心。

この申請をすることについて、米国で弁護士と相談を始めたのは2009年6月。それから1年後に日本の弁護士と契約を交わし、数ヶ月かけて40ページを超える書類の作成と準備を続けてきた。それでも、提出して軽くなったのは鞄だけで、心は相変わらず鉄分過多。

よい面接官にあたるよう祈りながら待つこと45年。先ほどの3つ隣のブースに呼ばれ、ガラス越しに迎えてくれた中年男性の優しそうな表情に2人でほっとするが、本日は米国籍者への面接のみと言われ、サエの顔が強張る。最初の質問だっただろうか、「いつ結婚しましたか」に対してサエがそつなく返答すると、「書類の記載と違うよ」と指摘...見たら2ヶ月前に結婚したことになっている。その場で修正できたので問題はなかったが、よりによって入籍年を間違えるとは。それでも、サエは何の動揺も見せずに全面クリア。"Congratulations"といわれ、最終面接についての説明を受け、本日は終了。

15:45に退館し、赤坂のサラリーマン君達よりお先にパイント・グラスで乾杯。今日はタバコを吸ってもいい日だな、と思いながらスパイシーポテトを注文。サエ、おつかれさま。

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