到着の翌日。移動の疲れも取れぬまま、バックパックを背負って中心地へ向かう。サエは翌日の朝にパリへ向けて発つので、観光できるのは今日一日しかない。宿探しにあまり時間をかけられないと思っていたら意外とすぐに見つかった。中に入ってみると、ベッドの三辺が壁にくっつくほどの狭い部屋。でも鍵さえかかればそれで十分。ね、ネットは便利だけど足の方が早いよ、と今回は偶々運がよかっただけの事を自分の手柄のように褒め称え、荷物だけ置いて友人と三人で街へ繰り出す。
この日も雨が降ったり止んだりと落ち着かない天候。少し歩き、美術館を巡り、カフェで休む。どうやらメディア関連のカンファレンスが週末いっぱいアムステルダム市内で行われているらしく、17時を回るとワイシャツにスラックス姿の人々が一気にバーへ押し寄せてくる。それ以外にも観光客は多いが、イスタンブールと異なるのは押し売りをしないお店の人々。これは人種の違いというよりも品格の差なのだろうか。
翌日の朝、一足先にパリで友人と合流するサエをバスターミナルへ送る。今回の旅で初の別行動。彼女のことよりも悪友とつるむ自分のことのほうが心配。サエがいないと何もしないと思われてしまわないようにしなくては。やる事は…また宿探し、荷物の梱包と郵送、それからハガキを出す事くらいかな。とりあえずコーヒーでも飲みにいって、のんびりしてから考えようかな。やっぱビールにしよっと。
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