7.11.2011

ロシアの象徴

翌日も、電車出発の時間である22:50までサンクトペテルブルク市内を歩く。とはいっても、朝はだいぶゆっくりと寝たので実質は半日の散歩。思っていたよりも安いボルシチやストロガノフを食べ、身体を充電。夜行列車は4人部屋で、ロシア人の若者一人と、僕と同年代くらいの英語が喋れない男性との相部屋。「渡航時のこわい話」をあちこちのブログで読みすぎたせいか最初は盗難などを警戒していたが、結局いらぬ心配だったようだ。言葉は通じないが、映画の話などをした…気がする。



富と権力の都市であるモスクワには、朝の7:30に到着。五目板状に整備されたサンクトペテルブルクの道路と違い、中心地から放射状に広がるモスクワは自分の現在地がわかりにくく、すぐに迷ってしまう。ともかくインターネット接続のできるКАФЕを探し、ロシア風パンケーキと呼ばれるクレープを朝食に食べながら、車内で寝られなかった分を少々休憩。



1917年のロシア革命以降、ソビエト連邦共産党中央委員会書記長となったヨシフ・スターリンは、モスクワは都市の再計画が必要であるとし、古い建物を壊して地下鉄を整備し、近代的なネオ・ゴシック調の高層ビルを建てる事に力をいれたらしい。確かに高層ビルを見ると、針のような装飾が天に向かって伸びている。破壊されなかったわずかな修道院や教会などを除けば、街のほとんどがコンクリートで塗り固められており、近代化を目指した都市である事が伺える。

この日のハイライトは、ロシアの過去の宗教と現在の政治の中心、いわば聖地クレムリンへの訪問。到着するとそこにはヨーロッパ調をベースにアジアやアラビアの風格が折り重なった巨大な建造物が広大な敷地に広がっており、この付近だけは歴史を感じさせる。日曜という事もあって広場は人で溢れかえり、観光地色で染まっている。そういえば日曜だというのに、なぜか街中でモデルの撮影会を何度か見かけた。考えてみると、北欧に比べて店も遅くまで空いているし、実はこちらの人は働き者なのだろうか。





気づいた事だが、ロシアに観光で来ている殆どのアジア系が中国人である。隣接している事もあるのだろうが、同じ共産主義国、そしてBRICs国として入国しやすいのだろうか。まぁ、この旅の最中、どこでも一番見かけるアジア人種なのだが。

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